シロアリはゴキブリの仲間?プロが教える意外と知らないシロアリ雑学5選と駆除のヒントをご紹介

「シロアリ」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは「木を食べる白いアリ」というイメージではないでしょうか?
実はシロアリは分類学上はアリとは違い、なんと「ゴキブリの仲間」なんです。驚きですよね!
この記事では、30年以上害虫駆除に携わるプロの視点から、そんな意外なシロアリの雑学や、生態、駆除のポイントをわかりやすくご紹介します。
シロアリの正体を知ることで、被害の早期発見や効果的な対策につながりますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね!
目次
シロアリの大量発生とは雑学①:シロアリはアリじゃない!?分類学上の正体?

「シロアリ」と聞くと、名前に“アリ”がついていることもあって、てっきりクロアリの仲間だと思っている方も多いはず。でも実は、分類学的にはクロアリとはまったく別のグループなんです。
クロアリは、ハチの仲間に分類される「ハチ目(膜翅目)アリ科」に属しています。一方、シロアリはもともとは「等翅目(とうしもく)」という独自のグループに分類されていましたが、近年の研究により「ゴキブリに近いシロアリ上科」に分類されるようになったんです。
つまり、「シロアリ=アリの仲間」というのは大きな誤解で、むしろ「シロアリ=ゴキブリの遠い親戚」というのが、今の分類学の考え方なんですね。実際に、ゴキブリの一部の種(例:ミナミクロゴキブリ)は、集団で生活し、木をかじり、巣を作るなど、シロアリにそっくりな行動をすることが知られています。
「えっ、シロアリってゴキブリの仲間なの…!?」と驚かれた方もいるかもしれませんが、ご安心を。シロアリはあくまで木を分解して自然界を循環させる“分解者”としての役割を担う生き物で、私たちの生活空間に現れるいわゆる“一般にイメージされるゴキブリ”とは習性もまったく異なります。
🙍なぜゴキブリの仲間だとわかったのか?
- 分子系統解析(DNA比較)により、ゴキブリと極めて近い遺伝情報を持っていた
- 腸内に共通する「共生微生物」を保有している
- 幼虫の成長パターンがゴキブリに酷似している
つまり、見た目はアリに似ていても生物学的にはゴキブリと同じグループに分類されるようになりました。
ただし、ゴキブリと同じく、湿気がある場所を好み、光を避け、暗所で静かに活動するという共通点もあるため、同様に「見えないところで知らないうちに被害が進んでしまう」というリスクがあります。
雑学②:社会性昆虫としての驚くべき組織力

シロアリはゴキブリの仲間でありながら、「社会性昆虫」としての組織力はミツバチやクロアリと並ぶレベルなんです。
「社会性昆虫」って聞き慣れない言葉かもしれませんが、これは“集団で生活し、役割分担しながら一つの社会を作っている昆虫”のこと。シロアリは、まさにその典型なんです。
例えば、巣の中には「女王」がいて、ひたすら卵を産む役目を担っています。そして、その卵から孵化した幼虫たちは、それぞれ「兵アリ」「職アリ」として育ち、それぞれの任務を果たします。
兵アリは外敵から仲間や巣を守る戦士。アゴが大きく発達していて、噛みついたり、巣を守るために体を張ることも。中には「自爆」して敵に体液をかけるような過激な種もいるんです(これ、ちょっとびっくりですよね…!)。
そして職アリは、巣作りやエサの運搬、幼虫の世話などを日々こなす働き者。地味だけど、いちばん数が多くて、巣の運営を支えている影の主役です。
ちなみに、こうした役割は“最初から決まっている”のではなく、シロアリたちは生まれたあとに環境やホルモンの影響で役割が分かれていきます。状況に応じて進化するような仕組みになっているんです。
見た目は地味でも、実はとんでもなく緻密で効率的な社会を作り上げている――それが、シロアリのすごさのひとつなんですね。
シロアリは役割分担が明確
- 【女王】卵を産み続ける“出産工場”
- 【兵アリ】外敵からコロニーを守る防衛部隊
- 【職アリ】巣の建築、餌の運搬、幼虫の世話を担う働き者
特に面白いのが、兵アリの“アゴ”の形状が種によって異なること。
中には「弾丸のように体液を飛ばして自爆攻撃」する種類もいます。
このような高度な社会構造をゴキブリの進化系が築いているという事実は、研究者の間でも驚きをもって語られています。
雑学③:木だけじゃない?シロアリが好む意外な素材とは

「シロアリ=木材を食べる虫」と思っている方は多いと思います。確かにその通りではあるのですが、実はシロアリは“木だけを食べているわけではない”んです。
シロアリが主にエサにしているのは、「セルロース」という成分。これは植物の細胞壁に含まれる繊維質で、木材のほかにも紙やワラなど、いろんなものに含まれています。つまり、セルロースが含まれていれば、それはもう彼らにとっては立派なごちそうなんです。
シロアリがかじる意外なモノ
- 段ボール・紙類:セルロースが豊富
- 畳の芯材:稲わらも大好物
- 断熱材(発泡スチロール):種類によっては巣にされる
- ケーブルの被膜:移動の障害物としてかじるケースも
- 石膏ボードの裏紙:内装材にもリスク
さらに怖いのは、これらの被害が目につきにくい場所で静かに進行することです。例えば、床下収納の下に置いていた段ボールを久しぶりにどかしてみたら、裏側に蟻道(シロアリの通り道)がびっしり!なんてことも実際にあります。
また、屋外に置いてある不要な木材や使っていない植木鉢、古い家具などもシロアリにとっては格好のターゲット。特に、湿気が多く風通しが悪い場所に物が溜まっていると、それだけでシロアリを“お招き”してしまっている状態です。
ですので、「木じゃないから大丈夫!」とは思わずに、「セルロースが含まれているかどうか」や「湿気がこもっていないか」を意識して家の中や収納スペースをチェックしてみてくださいね。
身近な意外なものが“シロアリのごちそう”になっているかもしれません。こまめな点検と整理整頓が、実は一番の予防策になるんです。
雑学④:湿気が大好物!梅雨〜夏に要注意な理由

シロアリは乾燥に弱く、湿気を好む昆虫です。だからこそ、日本の梅雨の時期から夏場にかけては、彼らにとって“絶好のシーズン”。この時期になると、床下や壁の中での活動が一気に活発になり、知らないうちに被害が進行しているケースも少なくありません。
では、なぜ湿気を好むのか? その理由は、シロアリの生態に深く関係しています。
シロアリは何故湿度の高い環境を好むのか?
- 呼吸が皮膚で行われるため、湿度がないと干からびてしまう
- 巣の中の温度と湿度を一定に保ちたい
- 湿った木材は柔らかくてかじりやすい
さらに、エサである木材も湿っている方が柔らかくてかじりやすく、巣の材料としても加工しやすいというメリットがあります。つまり、湿気が多い場所は、「住みやすくて」「食べやすくて」「繁殖しやすい」という三拍子そろった楽園なのです。
そしてもうひとつ要注意なのが、羽アリ(有翅虫)の群飛です。毎年5〜7月ごろになると、シロアリの一部が羽を持って地上に現れ、巣の外で新たな巣を作る“旅立ち”をします。これを見かけたら、すでに建物内に巣がある可能性が高いです。
「雨が続いているから換気は控えよう」「暑いし窓を閉めて冷房だけで乗り切ろう」――こんな状況が続くと、家の中の湿度はぐんと上がり、シロアリにとっては最高の環境に…。だからこそ、湿気対策はシロアリ予防の第一歩でもあるんです。
雑学⑤:日本に20種以上?意外と多いシロアリの種類
日本国内には20種類以上のシロアリが確認されていますが、私たちの住まいや建物に被害を及ぼすのは、その中のごく一部です。特に注意したいのが、次の3つの代表的な種類。それぞれ性質や好む環境、被害の出方が違うため、特徴を押さえておくことがとても大切です。
種類 | 特徴 | 被害の場所 |
---|---|---|
ヤマトシロアリ | 北海道以南に分布、最も一般的 | 家全体、特に床下 |
イエシロアリ | 西日本〜沖縄中心、強い加害性 | 屋根裏、壁内部にも被害拡大 |
アメリカカンザイシロアリ | 外来種、乾燥した木も加害 | 関東〜都市部で拡大中 |
特に近年問題になっているのが「アメリカカンザイシロアリ」。
乾燥した木材でも生きられる=“輸入家具や木材”からの侵入が多く、都市部でも被害が広がっています。
🔧 プロが教える:シロアリを放置するとどうなる?

シロアリ被害は、長年にわたって少しずつ進行します。そのため、「気づいたときには構造がボロボロに…」というケースが本当に多いんです。
というのも、シロアリは光を嫌い、音も立てず、暗くて静かな場所でコツコツと木を食べ続ける昆虫。まるで“忍者”のように静かに動くので、被害が目に見える頃には、すでにかなり深刻化しているということが少なくありません。
私たちプロが実際に現場で遭遇する例では、床がフワフワしてきたという相談から点検に入ったところ、床板の裏や土台がスカスカに空洞化していたり、壁を軽く叩いたらボロッと崩れたなんてこともあります。
特に怖いのは、構造部分――土台、柱、梁(はり)などの“家を支える重要な部分”が食われてしまうこと。これらは普段見えない場所なので、異変に気づきにくいですし、修繕が必要になれば工事費用も数十万円〜数百万円単位になることも珍しくありません。
また、住宅ローンや地震保険、火災保険では、シロアリ被害は“自然災害ではなく生物的損害”として扱われ、保険適用外になることがほとんど。つまり、いざというときの費用は全額自己負担になるケースが多いのです。
「築10年以上経つけど、これまで一度も点検したことがない」「木造住宅だけど、特にトラブルは感じていない」…そんな方ほど要注意。シロアリは“症状が出ない病気”のようなもので、外見に変化がなくても、内部で確実に侵食は進んでいきます。
シロアリ被害は“静かなる災害”とも呼ばれるほどで、油断すると建物の寿命そのものを大きく縮めてしまうんです。
だからこそ、「異変が出る前の点検」がとても重要です。定期的なチェックと早期発見ができれば、最小限のコストで済みますし、構造へのダメージも防げます。
プロの目から見れば、「この家、そろそろ危ないな」というサインはたくさんあります。少しでも気になることがあれば、まずは無料点検を利用して、早めの対応をおすすめします!
🧰 予防と対策の基本:今できるセルフチェック項目

「うちは大丈夫」と思っていても、シロアリの侵入はある日突然起こるわけではありません。少しずつ、じわじわと進行していくからこそ、日頃のチェックと早期の対応が何より重要なんです。
ここでは、私たちプロが現場で「これは早く対応しておいた方が良かった…」と感じる事例から、日常的に確認しておきたいシロアリのチェックポイントをまとめました。
1. 床がふかふか、ギシギシする
「最近、床が沈む感じがする…」「ギシギシ音が大きくなったかも?」という場合、床下の木材がシロアリに食われてスカスカになっている可能性があります。小さな違和感こそ、シロアリの“サイン”かもしれません。
2. 壁や柱に“土”のような筋(蟻道)がある
シロアリは乾燥や光が苦手なので、移動する際には“蟻道(ぎどう)”という土や排せつ物でできたトンネル状の通路を作ります。基礎や壁、束柱(つかばしら)のまわりなどに、土のような線が這っているのを見つけたら、すぐに専門業者に相談しましょう。
3. 春〜初夏に「羽アリ」を見かけた
4〜7月頃、特に雨の翌日などに大量の羽アリが発生することがあります。羽アリはシロアリの“巣分かれ(群飛)”をする個体で、建物内に巣がある可能性が極めて高い状況です。羽アリを見かけたら、すぐに発生場所を特定し、状況を確認する必要があります。
4. 家の周囲に不要な木材や段ボールが放置されている
使わなくなった木の板、古い家具、段ボール箱などを外に置きっぱなしにしていませんか? これらはシロアリにとっての“招待状”のようなもの。特に湿った状態で放置されていると、巣作りや食害のきっかけになってしまいます。定期的に整理・撤去を行いましょう。
5. 床下換気口や通気スペースがふさがれている
意外と見落とされがちですが、床下の湿気対策もシロアリ予防に直結します。換気口の前に物が置かれていたり、草やゴミが詰まっていたりすると、通気が悪くなり湿度が上昇し、シロアリにとって居心地のよい環境が出来上がってしまいます。年に数回は確認しましょう。
6. 雨漏りや水漏れを放置していないか
天井や壁にシミがある、水回りからの配管トラブルを放置している――こうした湿気源は、シロアリを呼び寄せる大きな要因です。水気がある木材は柔らかく、シロアリにとって格好のエサ。小さな漏水でも放置せず、早めに補修することが肝心です。
7. 畳や押し入れの中が湿っぽい・カビ臭い
シロアリは、湿気が多くて暗い場所が大好き。畳の芯に使われているワラや、押し入れの奥に溜まった段ボール・書籍類も、シロアリにとってはごちそうです。空気の入れ替えを行い、除湿剤やスノコを活用するなどして、湿気をため込まないよう心がけましょう。
日頃の“ちょっとした気づき”が、大きな被害を防ぐカギになります。
シロアリの被害は、ほんのわずかな異変から始まることがほとんどです。「あれ?」と思ったときにすぐ確認する習慣が、将来的な大きな修繕費を回避する最善の手段になります。
とくに築10年以上の木造住宅や、水まわりリフォームから年数が経っているご家庭では、一度プロによる点検を受けておくのがおすすめです。被害がなければ安心、もし何かあっても早期発見できれば対処もスムーズです。
ちょっとした日常点検が、住まいを長く守る第一歩です。ぜひ今日からできるところから、チェックをはじめてみてくださいね!
🧩 まとめ:雑学を知ることが最強の予防策!

ここまで読んでいただき、ありがとうございます! 「シロアリ=木を食べる虫」というイメージが覆された方も多いのではないでしょうか?
シロアリが実はゴキブリの仲間だったり、乾燥に弱く湿気を好んだり、木材以外にも段ボールや畳、さらには断熱材や配線まで被害を与えるなど、意外な一面を知ることで、「うちも大丈夫じゃないかも…」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
でも実は、そうした“ちょっとした気づき”こそが最強の予防策なんです。 私たちプロが介入する前に、住まいの持ち主である皆さんが「これはちょっと変かも?」「これってシロアリかも?」と気づけるだけで、被害を最小限に抑えることができます。
シロアリに関する雑学や豆知識を知っておくことで、「羽アリが出た!」「床がふかふかする…」といった小さな異変を見逃さず、行動に移すことができるようになります。 言い換えれば、“知っている人だけが家を守れる”時代なのです。
もちろん、すべてを自分で判断するのは難しい場面もあると思います。そんなときは無理せず、シロアリの点検や診断をプロに任せるというのもひとつの選択肢。最近では無料点検を実施している業者も多いので、まずは気軽に相談することから始めてみましょう。
そして、今回の記事で「へぇ〜、知らなかった!」と思えるようなことがひとつでもあったなら、それだけでこの記事の価値は十分です。 その知識が、数年後の大きなトラブルを防ぐ“種”になるかもしれません。
これからもこのブログでは、シロアリや害虫に関する役立つ知識をわかりやすくお届けしていきます。 ぜひお気に入り登録や、他の記事も読んでみてくださいね!
住まいを守る最初の一歩は、「知ること」から。
雑学と知識で、賢く楽しくシロアリ対策していきましょう!
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役職
ダスキンケアサービス事業部 主任
ケア事業部歴(ハウスクリーニング・害虫・害獣駆除)
12年
所得資格
・ダスキンサービスマスターマネジャー
・厨房衛生マネジメントサポート
・ダスキンターミニックス PCマネジャーライセンス
・ダスキンターミニックス TCマネジャーライセンス
・ダスキンターミニックス 特殊マネジャーライセンス
ノミ・ダニ・ネズミ・ゴキブリ・カメムシ・クモ・アリ・ナメクジ・ダンゴムシ・ヤスデ・ムカデ・飛翔害虫・シロアリ・ハチ・トコジラミ・ハト飛来防止等全サービス提供資格を所持
12年以上に渡りハウスクリーニング及び害虫・害獣駆除サービスを取り組み、ご家庭から飲食店など多種多様の業種様で数多くの現場経験を重ねて参りました。私達はお掃除のプロであり衛生管理のプロでもあります。HACCPを意識した厨房管理からあらゆる汚れを解決し、あなたが過ごされる快適な空間を作り出すことが私の使命です。
創業55年の長い信頼と実績の株式会社キープ ダスキン寒川町支店を宜しくお願い致します。